吉野林材振興センター展示館は、吉野材センターの一角に建てられている。床面積は三百三十六平方メートル(付売コーナー百七十一、展示ホール百四、和室モデルルーム二十七、事務室十八、玄関ホール十二、ショーウインドー四平方メートル)。・・・見取図参照
 片流れの屋根と集成材で作られたドアが美しい外観を造っており、内部は吉野林材振興協議会の事務局となっている事務所をはじめ、八畳敷きの数奇屋造りの和室がひときわ目を引く。この和室の床の間や天井廻り、柱、建具などには吉野材があますところなく使われており、その風格ある姿がそのまま立体的な展示物となっている。
 また、玄関ホール横のショーウインドーには、杉で作られた茶箪笥や欄間、杉中杢の天井板、書院柱、吉野・宇陀地方で作られる書簡紙や画仙紙などが飾られている。さらに展示ホールでは、杉や桧で造った日用品、調度品などが展示販売されている。
 そのほか六十年生から二百年生の杉、七十年生から百三十年生の桧が飾られており、柱や板がどのようにとられるのかが一目でわかるようになっている。また、展示館壁面には、木造住宅の各部材の説明パネルが貼られ、手前の操作盤のボタンを押すと、むな木、たる木などがランプで表示される。
 展示館としては決して大きくないが、木造建築の良さ、そして、それがどのような構造で造られているのかがよくわかる内容だ。近隣の小・中学生がよく見学に来るそうだが、木材センターと並ぶこの一角で、文字どおり“生きた教材”としての役割を果たしている。コンクリート造りの家に住みなれた人々にとっては、その暖かさと肌ざわりの良さが一層身近に感じられることだろう。

〜振興センターでは、住まいのあらゆる相談を承っています〜

連絡先:吉野林材振興協議会
Tel.07463-2-8731


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